歯周病による痛み
親知らずにおける歯周病を智歯周囲炎、または歯冠周囲炎といいます。
「親知らずとは」でお話したように親知らずは萌出不全になりやすい歯です。よって、歯冠部に歯ぐきがかぶり、清掃不良になります。よって、歯周病リスクが高くなるのです。智歯周囲炎の症状には痛み、腫れ、口臭、開口障害などがあります。痛みの種類は基本的には誘発痛で、圧痛(押したら痛い)、運動痛(顎を動かすと痛い)、接触痛(ものが当たると痛い)などです。
しかし、ひどくなると自発痛(じっとしていても痛い)を感じることもあります。これらの炎症所見は清掃不良による細菌感染が原因です。
歯ぐきの炎症の治療には局所の消毒と抗生剤投与が第1選択になります。
抗生剤が細菌に効けば、痛みや腫れは徐々に緩解します。しかし、清掃不良になりやすい環境が改善されるわけではありません。1度は炎症がなくなっても、小康状態に過ぎず、再発のリスクは高い状態です。根本的には感染源である親知らずを抜歯しなければ、解決しないのです。