1度は炎症がなくなっても、小康状態に過ぎず、再発のリスクは高い状態です。根本的には感染源である親知らずを抜歯しなければ、解決しないのです。
1. むし歯による痛み
歯周病と同様の理由で、親知らずはむし歯になりやすい歯と言えます。清掃不良で歯周病菌の代わりにむし歯菌が感染するとむし歯になります。むし歯がある程度深くなり、神経に近くなると痛みを感じるようになります。これが、親知らずのむし歯による痛みです。普通の歯と同様、むし歯治療を行うことで痛みはなくなります。しかし、生え方によってはきちんとしたむし歯治療が困難な場合があります。また、むし歯になった歯が噛み合わせていない親知らずの場合は不潔域を残すだけなので、抜歯を考えることもあります。
2. 傷による痛み
親知らずが頬粘膜とすれて、傷ができ、痛みを生じることがあります。親知らずは生えるスペースがないと下顎では横に倒れたり、埋伏したりします。 上顎では埋伏することもありますが、頬側に転位して生えることがしばしばあります。また、これを放置していると咬み合う相手の歯がないため、どんどん延びます。よって、歯冠の尖った部分が、ほっぺの裏側と干渉して、傷ができるのです。この場合、歯冠を削って改善する場合もありますが、ほとんどは抜歯をしないと解決しません。