先月親知らずはほとんどの場合は抜歯がおすすめと言いました。
ではどのような親知らずが「抜かない方がいい親知らず」なのでしょうか。
・上下の歯が咬合していて機能している親知らず
・完全に骨に埋まっている親知らず
この２つが抜歯をしなくてもいいと考えています。
前回の記事はこちら
大学生は親知らずを抜こう
上下の歯が咬合していて機能している親知らず
ほとんどの日本人は顎が小さくて親知らずが並ぶスペースがありません。
その結果として横向きに生えてきたり、歯茎の下に埋まり込んだりしています。
ですが稀に親知らずも正しい方向に生えてきて、上下の親知らず同士が綺麗に噛み合う人がいます。
このように上下で噛み合って機能している親知らずは抜かなくてもいいでしょう。
綺麗に生えてきていれば歯磨きもできるはずです。
レントゲンの左端の２本が親知らずです。
上下で噛み合っていて十分機能している状態です。
当院で治療したものではありませんが、
手前の歯は神経をとっておりいい状態とは言えません。
親知らずを抜くと手前の歯により負担がかかります。
２つの理由から抜歯はしない選択をしました。
完全に骨に埋まっている親知らず
骨の中に埋まり込んでる親知らずは基本的に抜く必要はないと思っています。
骨に埋まり込んでいれば、口腔内からの感染経路を骨が遮断してくれます。
なので腫れたり痛みが出ることはまずありません。
ただ口腔内に生えてきてないけど、歯茎の直下にあって骨に埋まってない
親知らずはかなり多いです。
生えてないからといって抜歯しなくていいわけではありません。
それはレントゲンで確認になります。
親知らずが完全に骨の中に埋まっています。
骨がバリアになって細菌感染が起きるリスクは極めて低いです。
親知らずも中には抜かなくていいものもあります。
親知らずの状態によって抜歯が望ましいかどうか考えるのも歯医者の仕事です。
親知らずが気になる方はぜひ歯科医院に行かれてみてください。
