インプラント治療の成功率は
90%以上で、他の治療に比べて、
成功率の高い治療と言えます
インプラントは外科的処置を伴い、非生体材料を入れる治療です。
「口の中を切って、骨に穴を開けるなんて痛そう」「ドリルを使うと聞いただけで怖い」「インプラントの事故を新聞で見たけど、大丈夫かしら」、このような思いが多かれ少なかれ、皆さまにあることと思います。残念ながら、この世に100%成功する治療はありません。インプラント治療に限らず、医科においても治療がうまくいかないことはあります。
「体の一部として、非生体材料である金属を利用すること」は非日常であり、誰でも多少の違和感があることと思います。
「そんなもの体に入れて大丈夫?」「金属アレルギーの心配はないの?」、実際はそんな心配は無用です。
それはインプラントの材料であるチタンは生体親和性の非常に高い金属で、金属アレルギーの心配もありません。チタンは歯科用インプラントよりも、医科領域で歴史があり、たくさん使われています。例えば、骨折したときに使うプレートやネジはチタンでできていますし、人工股関節、人工膝関節はもちろん、人工心臓弁や脳動脈瘤用クリップにも利用されています。
今はインプラントを含めて、歯科治療が痛い時代ではありません。
局所麻酔の痛み(注射の痛み)
を抑える対策
表面麻酔の使用
麻酔(注射)の初めの痛みは針が歯肉に刺さるときの痛みです。この痛みをなくすために、麻酔の前に表面麻酔剤を1分ほど塗布します。
細い針(33G)を使用
33G(ゲージ)の細い注射針を使用しています。
採血用の針は21~23Gが標準で、33Gの注射針は太さで考えると採血用の針のおよそ1/3となります。
麻酔薬の温度コントロール
冷たい麻酔液が組織の中に入ると、温度差による不快感を得るため、「冬の麻酔は痛い」と感じます。そこで、麻酔薬をあらかじめ体温(37℃)に温めておくことで、この不快感を大きく軽減します。
歯科麻酔用電動注射器
麻酔の痛みを軽減させるのに最も重要なのが麻酔薬を入れるスピードのコントロールです。
歯科麻酔用電動注射器を用いて、ゆっくり同じスピードで麻酔薬を注入します。
インプラント処置の痛みを抑える対策
麻酔がよく効く
麻酔が効きにくいのは、炎症の存在が関係しています。
歯がすでにズキズキ痛かったり、歯肉が腫れたりしていると、麻酔の効果が減弱されます。しかし、インプラントを埋入するときに炎症がある状況はないので、麻酔は非常に効きやすいと言えます。
麻酔を効かせる範囲が狭い
インプラント治療は骨に穴を開けますが、扱う骨の部分には神経はないので、基本的には痛みはありません。そのため、麻酔薬の量も少なく済み、範囲も狭いです。
「インプラントの痛みは抜歯時の痛みと同程度」とよく言われますが、処置においてはインプラントの方が痛みは少ないと感じています。